制動放射についてに記述します。
制動放射とは、荷電を持った粒子が原子核周りのクーロン場に入射し曲げられる際に失ったエネルギーを制動X線として放出する現象です。
原子核のクーロン力は原子番号が高くなるほど大きくなります。一般的に原子番号の二乗に比例し大きくなります。発生する制動X線のエネルギーは、荷電粒子の曲がった角度に依存するため連続スペクトルを示します。X線管で人工的に作られるX線は制動放射の現象を利用しています。
ポイント!
荷電粒子が発生する放射性物質を保管する際は制動X線を考慮してください。
β線を発生させる放射性物質を保管する場合の例を記述します。
①β線は数mmのアルミで遮蔽することが出来るため、まず物質をアルミで囲う。※アルミは原子番号が低いため制動X線の発生が少ない。
②アルミから発生した制動X線を受け止めるため、アルミの周りを鉛で囲う。
上記がβ線を発生させる放射性物質を保管する際の注意点です。
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