放射線取扱主任者試験対策(物理化学生物)ブログ

第1種放射線取扱主任者です。試験勉強を始めたばかりの方のとっかかりになるような、ある程度勉強を進めた方の見返しとなるようなブログを目指しています。

フルエンスについて

フルエンスについて説明します。

 

フルエンスには4つの種類があり、それぞれに意味があるので理解しましょう。

まずは、下の図を見てください。

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m2:放射線の当たる面積を表します。

Q:放射線の本数を表します。

J:放射線1本のエネルギーを表します。

 

4つのフルエンスそれぞれを説明します。

〇フルエンス[Q/m2]

→単位面積に入射する放射線の本数です。

〇フルエンス率[Q/(m2・s)]

→単位面積・単位時間に入射する放射線の本数です。

〇エネルギーフルエンス[J・Q/m2]

→単位面積に入射する放射線のエネルギーです。フルエンス[Q/m2]に放射線1本のエネルギー[J]を掛けて算出します。

〇エネルギーフルエンス率[J・Q/(m2・s)]

→単位面積・単位時間に入射する放射線のエネルギーです。

 

点線源の単位面積についての考え方、理解しておきましょう。

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点線源からの放射線は球体面にあたるため

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となります。

 

hatomugikun.hatenablog.com

放射線取扱主任者試験まで3ヶ月

今年度の試験日程がアナウンスされていますね。

 

第1種試験:令和元年8月21日(水)、8月22日(木)

 

今年から出題科目に変更があるのでしっかり確認しましょう。

 

8月21日:法令(75分)、実務(100分)、物理(110分)

8月22日:化学(110分)、生物(110分)

 

従来の試験と比較し、

 

管理技術がなくなったこと

 

・実務という科目が加わったこと

 ※管理技術に相当?

 

・物化生がなくなったこと

があげられます。

 

物理・化学・生物には、多岐択一問題(恐らく従来の物化生のような試験問題)が2問づつ追加されています。そのため、物化生の過去問をやりこんでおいて損は無いと思います。

※物化生の問題を読み込むと、物理・化学・生物に対する理解もかなり深まります。

 

実務については、現時点でどのような問題が出るのか想定できません。

何か情報ありましたら記載します。

放射化分析について

放射化分析について記載します。

 

放射化分析については、計算問題が出題されることが多いです。計算問題に使用する式の意味から理解しましょう。

放射化分析とは安定な核種に放射線(主に中性子)を照射することにより不安定にさせ、半減期や放射線のエネルギー、強度を調べて核種を同定・数量を求める作業のことです。

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特定する元素に放射線(中性子)を照射し、放射性核種の量を調べるには以下の式を用います。

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それぞれの記号の意味は以下の通りです。

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A:中性子照射により発生する放射能(dps)
N:目的元素に存在する標的核種数
f:中性子束密度(毎秒1平方センチメートル当たり)
σ:核反応断面積(核反応が起きる確率)

f:id:hatomugikun:20200212235124p:plainは飽和定数と呼ばれλ(ラムダ)は壊変定数を表します。

 

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